県職員を定年退職する年に長女が初めての子どもを生みました。長女は1歳3ヶ月の子どもを保育所に預けて看護師として職場復帰しましたが、幼い子どもは度々熱を出したり病気になり、その度に祖父母の私たちが孫の面倒をみました。うちの娘のように近所に実家があればいいが、そうでない親御さんは大変だろうなと思い、保育という仕事に興味を持ちました。 |
当時62歳でしたがまだ何かできるだろうと考え、地域の子育て支援に参加しよう、子どもさんを預かるならきちんと資格があるほうが親御さんも安心できるだろうと考え、保育士を目指すことにしました。
最初は保育士試験受験の専門の学校に週1回通い、その後は独学で勉強して平成25年1月、64歳で無事資格を取得しました。そして知人の紹介で平成27年からこの保育園に勤務しています。県職員時代はデスクワークだったため、最初はあまりの肉体労働に身体が悲鳴をあげました。それでも半年もするとだいぶ身体も慣れてきました。もっとも年齢のことも考えて働く時間はほどほどに抑え、趣味の茶道に費やす時間も確保しています。仕事も趣味もバランスよく楽しむのが長続きのコツでしょうか。
私のようなおじいちゃん保育士は、今のところ県内では珍しい存在のようです。子どもたちからは、「じいじ」と呼ばれて慕われています。担当は1歳児のクラスで、おむつを代えたり、泣く子をあやしたりしているとあっという間に時間が経ちます。自分が親だった頃は育児は妻に任せっきりでしたが、今は自分の孫も保育園の子どもたちも可愛くてたまりません。
保育の現場にいると、いろんな場面で子育て支援が必要とされていることがよくわかります。特にマンパワーが不足しています。我々団塊世代は人数も多いので、何らかの形で子育て支援に関わる人が増えれば状況が改善できるのではないかと思います。
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